【世界遺産検定1級一発合格】意外と大事な時事問題を徹底解説!

【※2024年6月29日追記】2024年の受験用に今年の時事予想を追記しました!

こんにちは。世界遺産検定1級への勉強は順調でしょうか?

基礎知識、日本の遺産、世界の遺産をある程度勉強した後は、「時事問題」についても勉強していきましょう。
時事問題って何について出るの?テキストに載っていないし、広すぎて何を調べればいいかわからない!という方も多いと思います。

ご心配なく!

私は今回紹介する勉強方法で20点満点中17点取ることができました。
勉強すれば得点源になる「時事問題」。疎かにせず、しっかり勉強していきましょう。

配点と合格点

概要編でも見てきましたが、配点の復習をしましょう。

[世界遺産検定1級の出題比率と配点]

基礎知識日本の遺産世界の遺産その他
25%(50点)20%(40点)45%(90点)10%(20点)

今回見ていく「時事問題」は、その他の10%の中で出題されます。
合格するには20点中15〜17点を目指していく必要があるので、時事問題の勉強は必須です!

時事問題は出るテーマが限られていますので、
今回紹介する内容をしっかり勉強しておけば目標に近い点数を取れると思います。頑張っていきましょう!

時事問題で出題される内容

私が勉強した時事問題の内容は以下です。

[時事問題に関して勉強する内容]
1. 近年の世界遺産委員会の特徴
2. 近年世界遺産に登録された遺産
3. 受験時点での遺産数
4. 世界遺産に関するニュース(日本)
5. 世界遺産に関するニュース(海外)

順番に見ていきます。

近年の世界遺産委員会の特徴

受験する年の世界遺産委員会の特徴は頻出問題です。その年だけでなく、前年、翌年の特徴も押さえましょう。
私が勉強した内容は以下です。あなたが受験する年に合わせて、同じ項目を勉強すればOKです。

[押さえるべき世界遺産委員会の特徴]
・第何回か?
→例)2023年第45回世界遺産委員会

・いつ、どの国のどの都市で開催される?
→例)サウジアラビアのリヤドで、2023年9月10日(日)〜9月25日(月)開催

・議長国と議長は?
→例)議長国:サウジアラビア、議長:ハイファ・アル・モグリン王女

・現ユネスコ事務局長と特命全権大使は?
→例)事務局長:オードレ・アズレ(フランス)、全権大使:尾池厚之

・委員国はどこ?
→例)21か国各国(21か国の記載は省略しますが、日本が入っているか?副議長国はどこか?などを押さえましょう)

・その他特徴
→例)2022年ロシアのタタールスタン共和国カザンで開催予定だったが、ロシアのウクライナ侵攻により2023年に2年分実施へ変更された


【※2024年6月追記】
・2024年第46回世界遺産委員会
・インドのニューデリーで、2024年7月21日(日)〜7月31日(水)開催
・議長国:インド、議長:ヴィシャル・V・シャルマ
・事務局長:オードレ・アズレ(フランス)、全権大使:加納雄大
・委員国:21か国の記載は省略しますが、今年は日本が委員国として選出されています。副議長国は、ブルガリア、ギリシャ、セントビンセント・グレナディーン、ケニア、カタールです。

・その他特徴
-会場は新国際会議場ヤショブミから国際展示コンベンションセンターのバーラト・マンダパムへ変更された
-第46回世界遺産委員会にて、新たに世界遺産保有国になる国はない(世界遺産条約締約国195か国のうち、世界遺産未保有の国は変わらず27か国)
-開催地について、通常は前年の世界遺産委員会内で決まるが、昨年の第45回世界遺産委員会で決まらず昨年11月23日に開催された第19回臨時会議にて決定した

上記の項目を、受験する年に合わせて調べてみてください。
調べる方法としては、Wikipediaや世界遺産検定公式HPなど、インターネットで調べることが可能です。

近年世界遺産に登録された遺産

受験する年やその前年に登録された世界遺産、翌年に世界遺産委員会で審議される予定の遺産を押さえておきましょう。

私が受けた時の例をお伝えすると、
2022年の世界遺産委員会はロシアのカザンで開催予定でしたが、ウクライナ侵攻のため延期になりました。
2023年1月に「第18回世界遺産委員会特別会合」が実施され、開催国がサウジアラビアに変更になり、2022年と2023年の2年分の審議が行われることになりました。

また、その特別会合にて3件の世界遺産が緊急登録されました。

[第18回世界遺産委員会特別会合で緊急登録された遺産]
1, オデーサの歴史地区(ウクライナ)
-危機遺産に登録
-賛成6か国、反対1か国、棄権14カ国で登録
-オペラ劇場などがある文化都市

2, トリポリのラシード・カラーミー国際見本市(レバノン)
-危機遺産に登録
-ブラジリアを設計したオスカーニーマイヤーによって設計
-近代化政策の旗振り
-財源不足、周囲の完全性のリスクあり

3, マリブ:古代サバ王国の代表的遺跡群(イエメン)
-危機遺産に登録
-紀元前1000年〜630年頃古代サバ王国が栄えた
-灌漑システムが大規模に作られた
-2015年〜イエメン内戦が継続しているため登録された

【※2024年6月追記】
・2023年第45回世界遺産委員会にて、”記憶の場所”という概念が発表。20世紀初頭以降に起こった戦争等「近年の紛争」に関連する遺産として3つの遺産が登録されたことが注目
 -『ルワンダ虐殺の記憶の場所:ニャマタ、ムランビ、ビセセロ、ギソッチ』(ルワンダ)
 -『ESMA博物館と記憶の場所:かつての拘留、拷問、虐殺の秘密拠点』(アルゼンチン)
 -『第一次世界大戦(西部戦線)の慰霊と記憶の場所』(ベルギー、フランス)

上記のように、その年に登録された遺産や特徴、背景をインターネットで調べてまとめて覚えていきましょう。

受験時点での遺産数

あなたが受験する時点での世界遺産数を押さえておきましょう。
世界遺産数は文化庁のHPから調べることができます。

【※2024年6月29日最新へ編集】

[例)2023年10月時点での世界遺産数(総数)]

文化遺産933件
自然遺産227件
複合遺産39件
合計1199件

[例)2023年10月時点での世界遺産数(日本)]

文化遺産20件
自然遺産5件
合計25件

上記にプラスして、危機遺産の数も押さえておきましょう。

世界遺産に関するニュース(日本)

日本の世界遺産に関する最近のニュースもチェックしておきましょう。

[私が調べた日本の世界遺産に関するニュース例]
・例)犬山城、松本城、松江城、姫路城、彦根城合わせて5城での登録を目指す
・例)足利学校、弘道館は近年日本の教育遺産群として登録を目指す
・例)富岡製糸場でファッションショーが行われる→活用しながら守っていくという考え
・例)奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島の保全対策について提出
・例)白川郷で5年ぶりに結による葺き替えが実施された
など

【※2024年6月追記】
・2024年第46回世界遺産委員会では、日本『佐渡島(さど)の金山』の登録審査が行われる。ICOMOSの4段階の勧告の中では「情報照会」とされたため、追加情報や対応が求められるが、日本政府は今年の登録を目指す
・今年、日本は委員国である(グループⅣアジア・太平洋より)
・遺産の保全措置報告として、日本から『琉球王国のグスク及び関連遺産群』に関して首里城焼失による再建の進捗状況を報告する予定

私の調べ方としては、Wikipediaで「第45回世界遺産委員会」「第46回世界遺産委員会」と調べて、Wikipediaの中で検索機能(Command+F)を使い「日本」と検索します。
そこで出てきた日本に関連する内容をノートにまとめて復習していきました。
ぜひみなさんもやってみてください!

世界遺産に関するニュース(海外)

日本だけでなく、海外の世界遺産に関しても時事ニュースをチェックしておきましょう。

[私が調べた海外の世界遺産に関するニュース例]
・例)ヴェネツィアとその潟で入場料の徴収がスタート(観光客のコントロールのため)
・例)危機遺産:タンザニアのセルー国立公園が登録抹消の可能性あり
・例)グレートバリアリーフで気候変動によりサンゴの白化現象が起こる(危機遺産リスト入り可能性あり)
・例)ツバルが195番目の世界遺産条約加盟国に
・例)トルコ・シリア地震により多くの死傷者→シリアの『アレッポの旧市街』、トルコの『ディヤルバクル要塞とへヴセルの文化的景観』等が数多く被害を受けた
など

【※2024年6月追記】
・英国の『ストーンヘンジ』がトンネル開通計画のため危機遺産の審議が行われる
・オーストラリア『グレートバリアリーフ』は前年から持ち越して、危機遺産の審議が行われる(海水の温度上昇や水質汚染等によるサンゴの白化)。
・グループⅠ・Ⅱヨーロッパ・北アメリカより委員国に選出されたウクライナは、ロシアから戦争で受けた遺産への被害について責任追及をする
・2018年末にユネスコを脱退したアメリカが、2023年7月に再加盟(2017年にパレスチナ『ヘブロン:アル・ハリールの旧市街』が登録されたことへの反発で脱退)
・2023年5月にツバルが世界遺産条約を締約し、締約国が195か国となった
・2023年ルワンダで初めて世界遺産が誕生(『ルワンダ虐殺の記憶の場所:ニャマタ、ムランビ、ビセセロ、ギソッチ』『ニュングェ国立公園』)
・2023年第45回世界遺産委員会にて、”記憶の場所”という概念が発表され3件登録された(3件は、上記「近年世界遺産に登録された遺産」項目参照)

世界遺産検定公式YouTubeチャンネルである『旅するように学ぶ世界遺産』チャンネルや『世界遺産カレッジ』さんのYoutubeチャンネルを拝見し、勉強しました。

危機遺産に関する時事問題も頻出なので気をつけましょう。

まとめ

時事問題に関して勉強する内容はこちらを参考にしてみて下さい。

[時事問題に関して勉強する内容]
1. 近年の世界遺産委員会の特徴
2. 近年世界遺産に登録された遺産
3. 受験時点での遺産数
4. 世界遺産に関するニュース(日本)
5. 世界遺産に関するニュース(海外)

時事問題に関しては、自分で「インターネット検索する」「Youtubeで勉強する」という勉強方法になっていきます。自分で調べるのか・・と、少し億劫になる方もいるかもしれませんが、調べる内容は上記を参考にしてもらえればと思いますので、安心してください。

【※2024年6月29日追記】出題を保証することはできませんが、今年の予想も追記したので参考にしてみてください!

次は、覚えにくい南米の植民都市について地図にしてみましたのでぜひチェックしてみてください!最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

writer

世界遺産が好きな会社員女性です。世界遺産検定は、会社で働きながらも世界遺産検定1級,2級ともに一発合格することができました。自分なりにまとめたり、工夫をしながら勉強したので、このブログでは一発合格のために役立つ私なりの勉強法を紹介いたします。

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