【世界遺産検定1級一発合格#2】超重要な基礎知識の対策法を徹底解説!(前編)

お読みいただきありがとうございます。

今回は基礎知識編の前編として、最初に押さえるべき最も重要な点を解説します。

概要編でも記載した通り、基礎知識は40点/50点(8割、もしくは9割)を目指して下さい。テキストの基礎知識部分を隈なく記憶していれば、この点数は取ることが可能ですので、ぜひ頑張ってくださいね!
概要編に関する記事はこちら

基本的な勉強方法

基礎知識の基本的な勉強方法は、テキストを熟読↔︎過去問を解くことを繰り返すことです。

その中で出てくる頻出カテゴリは、自分なりにノートにまとめて理解,記憶していきましょう。

頻出カテゴリ

ここからは、基礎知識の頻出カテゴリに関して、私がノートにまとめた項目を紹介していきます。

テキストを読んで理解しにくかった部分を中心にまとめています。

世界遺産委員会関連機関, 会議の役割

世界遺産として決定されるには、様々な機関や会議が関連しています。

私の場合は、委員会や機関,会議を覚えるのが苦手だったため、以下の図のようにノートにまとめました。図に書くことで、関連性や繋がりが見えてくるので記憶しやすいです。

機関, 委員会の特徴は⭐︎、役割については①〜等の数字で表しています。

上記にまとめた機関や委員会、憲章は頻出なので全て覚えるように頑張りましょう!

憲章、条約を年表で表記

世界遺産には様々な憲章、条約が関わってきます。

テキストを読むだけでは頭の中で時系列まとめることが難しいため、ノートに以下のようにまとめることで整理ができました。

[年表]
 1931  アテネ憲章
 1945  ユネスコ憲章
 1954  ハーグ条約(武力紛争の際の文化財の保護に関する条約)

 1964  ヴェネツィア憲章
⇒1965  ICOMOS設立

 1971  ラムサーユ条約,MAB計画
 1972  人間環境宣言
 1977  世界遺産条約履行のための作業指針

 1992  文化的景観採択,世界遺産センター設立
 1993  日本で最初の世界遺産誕生
 1994  奈良文書採択
 1994  グローバル・ストラテジー採択 *日本の世界遺産登録の翌年には既に不均衡
 2002  ブタペスト宣言(4つのC) *世界遺産条約採択30周年
 2005.5  ウィーン・メモランダム採択
⇒2005.10  歴史的都市景観の保護に関する宣言採択
 2007  第31回世界遺産委員会(5つのC)

 2015  ボン宣言

⇒を記載している部分は、繋がりを意識して覚えてください。

ヴェネツィア憲章の内容が「真正性」の概念となり、それを証明する機関として翌年にICOMOSが設立されたり、世界遺産と現代建築に関するウィーン・メモランダムが採択されたことを受けて「歴史的都市景観の保護に関する宣言」が採択されるなど、繋がりを意識すると記憶しやすいです。

最初の世界遺産

1978年、最初の世界遺産として登録された12の遺産は頻出なので名前、国、特徴を覚えましょう。
ヨーロッパ3, 南アフリカ3, アメリカ2, カナダ2, 南米2,という括りでまず覚えて、それから細かい特徴を押さえていきましょう。

アーヘンの大聖堂
(ドイツ)
メサ・ヴェルデ国立公園
(アメリカ)
クラクフの歴史地区
(ポーランド)
イエローストーン国立公園
(アメリカ)
ヴィエリチカとボフニャの王立岩塩坑
(ポーランド)
ランス・オー・メドー国立歴史公園
(カナダ)
シミエン国立公園
(エチオピア)
ナハニ国立公園
(カナダ)
ラリベラの岩の聖堂群
(エチオピア)
ガラパゴス諸島
(エクアドル)
ゴレ島
(セネガル)
キトの市街
(エクアドル)

登録基準

2級合格をしている皆さんなら、登録基準に関しては既に覚えている方も多いと思いますが、改めて見ていきましょう。

まず登録基準はかつて、6つの文化遺産の基準と4つの自然遺産の基準に分けられていましたが、2005年の第6回世界遺産委員会特別会合にて(ⅰ)~(ⅹ)に統合されることになりました。また2007年の第31回世界遺産委員会で審議される遺産から適用されることになっています。

[登録基準]

登録基準ⅰ …人類の創造的資質や人間の才能を示す遺産。
圧巻!素晴らしい!と思えるような遺産に多い、と覚えました。ⅰのみで登録されている遺産は、現在『シドニーのオペラハウス』『タージマハル』『プレア・ヒビア寺院』と頻出なので覚えましょう。



登録基準ⅱ …文化の価値観の相互交流を示す遺産。
日本の遺産でも登録が多いです。文化の伝達や異文化交流があった遺産に多いと覚えました。

登録基準ⅲ …文化的伝統や文明の存在に関する証拠を示す遺産。
その土地の独特な文化、文明に関連する遺産が登録されています。

登録基準ⅳ …建築様式や建築技術、科学技術の発展段階を示す遺産。
日本では木造建築物の遺産が多く、ⅳが登録されている遺産は多いです。建築関連の遺産は、必ずしもではないですがこちらが登録されていることが多いです。



登録基準ⅴ …独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産。
文化的景観と結びつくことが多く、日本では『白川郷・五箇山の合掌造り』『石見銀山遺跡とその文化的景観』『北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群』が登録されています。

登録基準ⅵ …人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術などと強く結びつく遺産。
日本の遺産は、宗教や芸術と結びつく遺産が多いためこちらも多くなっています。頻出なのは、この基準は他の基準と合わせて用いられることが望ましい、という文面が『広島平和記念碑』の審議以降に付け加えられました。



登録基準ⅶ …自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産。
日本では『屋久島』が登録されているので、屋久島のような美しい自然美がⅶだと覚えるようにしました。

登録基準ⅷ …地球の歴史の主要段階を示す遺産。
現状日本で登録されている遺産はありません。地層や恐竜の遺跡などが見つかる遺産で登録されていることが多く、アメリカやカナダ等の自然遺産で多いイメージです。

登録基準ⅸ …動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産。
日本の自然遺産の6遺産の中で4遺産がこちらで登録されています。


登録基準ⅹ …絶滅危惧種の生息域でもある生物多様性を示す遺産。
日本では『知床』『奄美大島・徳之島・沖縄島北部および西表島』が」登録されています。絶滅危惧種がいる遺産と結びつけて覚えました。

まとめ

基礎知識は1級試験全体の25%を占めていますので、テキストの細かい部分や太文字でないところも覚えるようにしましょう。

その中で、テキストだけだとわかりにくい以下の部分について今回まとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

[基礎知識の勉強方法まとめ]

1,基本的な勉強方法
・テキストを熟読↔︎過去問を解くことを繰り返す
・その中で出てくる頻出カテゴリは、自分なりにノートにまとめて理解,記憶する

2,頻出カテゴリについてまとめる
・世界遺産委員会関連機関, 会議の役割
・憲章、条約を年表で表記
・最初の世界遺産
・登録基準


次は、基礎知識編の後編を公開していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

writer

世界遺産が好きな会社員女性です。世界遺産検定は、会社で働きながらも世界遺産検定1級,2級ともに一発合格することができました。自分なりにまとめたり、工夫をしながら勉強したので、このブログでは一発合格のために役立つ私なりの勉強法を紹介いたします。

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