原爆ドームの世界遺産登録理由は?訪れた著者が歴史と課題を解説

今回から日本の遺産を見ていきます。

概要編で説明した通り、日本の遺産は全体の20%、点数にすると40点を占めます。基礎知識の次に非常に重要で、落とせないのが日本の遺産になります。

目標点数としては、35点/40点を目指し、30点以上は取るようにしてください。テキストの基礎知識部分を隈なく記憶していれば、この点数は取ることが可能ですので、ぜひ頑張ってくださいね!

概要編に関する記事はこちら

日本の遺産は重要なので、私が勉強した際に重要だと思った点を以下にまとめました。

今回のテーマは広島平和記念碑(原爆ドーム)です。

登録基準(ⅵ)

原爆ドームの登録基準はただひとつ、ⅵになります。

[原爆ドームの登録基準]
人類の歴史上の出来事(核兵器の使用)を伝えるものであり、以下の2点を表す
①核兵器の究極的廃絶
②世界の恒久平和の大切さ

原爆ドームを審議した世界遺産委員会の際に、この登録基準は他の基準と併せて用いられるのが望ましいという但し書きが付け加えられたという点もよく問われます。

原爆ドームに関する頻出項目

ここからは、原爆ドームに関する頻出事項の中で、私がノートにまとめた項目を紹介していきます。

テキストを読んで理解しにくかった部分や問題集を解いていてよく出る部分を中心にまとめています。

広島県物産陳列館としての原爆ドーム

原爆ドームはもともとこの名前ではなく、「広島県物産陳列館」として建設することが決まり、チェコのヤン・レツルという建築家が選ばれました。建物は鉄筋が部分で用いられた3階建のレンガ造りでした。

「ネオ・バロック」という建築方式の特徴である楕円形のドームが象徴的で、幾何学模様を配置した装飾が特徴の「ゼツェッション様式」としてヨーロッパの建築様式の影響を受けた建物でした。

物珍しいデザインの建築物として、当時から県民に愛され物産展などが開かれていたそうです。

歴史

原爆ドームに関する試験対策としては、歴史を押さえる必要があります。

テキストを読むだけでは頭の中で時系列まとめることが難しいため、ノートに以下のようにまとめることで私は整理ができました。

[原爆ドームの歴史]
 1910  広島県物産陳列館の建設決定
    ⇨チェコのヤン・レツルが建築家として抜擢される
 1915  完成

 1945  原爆投下

 1966  広島市議会にて永久保存を決定
 1967  最初の保存工事実施

 1992  ユネスコへ推薦したが「文化財ではない」と却下
 1993  「原爆ドームの世界遺産化をすすめる会」発足
 1995  文化財保護法の史蹟指定基準改定
 1996  世界遺産登録

上記の出来事を並び替えて出題されることがあるため、必ず順番通りのストーリーを意識して覚えましょう。

世界遺産登録時のアメリカと中国の反応

1996年、晴れて原爆ドームは世界遺産登録されました。

当時世界遺産委員会委員国であり、原爆を落とした国であるアメリカは、登録に反対はしませんでしたが「広島にて核兵器を使用するに至った様々な事件を知ることが重要である」以下の内容の声明を出しました。

中国に関しても、「原爆ドームの世界遺産登録が、第二次世界大戦中の虐殺などを否定する人たちによって悪用されないようにしなければならない」と言った声明を出しました。

これからの課題

原爆ドームは今後保存される際に課題を抱えています。

[保存する際の課題]

1,原爆落下当時の状況をいかに保てるか
2,周囲の景観をいかに守れるか


1に関しては、原爆ドームは建物がむき出しで外に晒されているため、雨や風などにより当時のままを保てなくなってきています。2に関しては、広島の中心にある原爆ドームの周りでは都市開発なども行われてきているため、いかに周囲の景観を保てるかという点が重要になってきています。

まとめと所感

日本の遺産は1級試験全体の20%を占めていますので、テキストの細かい部分や太文字でないところも覚えるようにしましょう。

原爆ドームには私も訪れたことがあり、上記に掲載している写真はその際に撮ったものになります。教科書などの画像で見るよりも実際に見たときは衝撃的でした。鉄筋コンクリートが生々しくむき出しになっており、建物がこんな壊れ方をするのか、と思いました。

周りにはピンクのツツジが咲いていて、まるで傷ついた建物を守るような、励ますような感じで周りを囲っていたのが印象的でした。

海外の人から見ても当時の衝撃は想像できると思うので、核兵器の永久不滅のために今後もずっと守られていってほしいと思います。

[原爆ドームの勉強方法まとめ]

1,基本的な勉強方法
・テキストを熟読↔︎過去問を解くことを繰り返す
・その中で出てくる頻出カテゴリは、自分なりにノートにまとめて理解,記憶する

2,私がまとめた原爆ドームに関する頻出事項
・原爆ドームはもともと広島県物産陳列館として県民に親しまれていた
・歴史を年表で覚える
・登録時のアメリカと中国の反応を確認
・原爆ドームが抱える課題を覚える


次回も日本の遺産の重要ポイントについて公開していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

writer

世界遺産が好きな会社員女性です。世界遺産検定は、会社で働きながらも世界遺産検定1級,2級ともに一発合格することができました。自分なりにまとめたり、工夫をしながら勉強したので、このブログでは一発合格のために役立つ私なりの勉強法を紹介いたします。

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